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明日があるさ The Movie(2002年/日本/118分)
cinema review ![]() STORY
商社トアール・コーポレーションのビルの片隅。小ぢんまりとした営業十三課。課長の浜田をはじめとした課員たちは、定年を迎えた橋本部長が最後に仕入れた陶器の湯呑みを売り込むのに奔走。そのかたわら、営業一課では、日本では民間初の人工衛星 “あやなみ” の開発プロジェクトに参加。打ち上げ日が迫る中、宇宙工学のプロ・上条沙紀をヘッドハンティングし活気付いていました。
ある日、浜田は営業先で耐熱タイルを探す野口という老人に出会います。浜田の湯呑みが落ちても割れなかったことから、しつこくつきまとわれることに。聞けばロケットに張るのだと説明する野口。最初はばかにしていた浜田でしたが、野口の工場で巨大なロケットエンジンを見ると度肝を抜かれます。さらに人が乗るカプセルを発見。野口は30年もの間、一人で日本最初の有人ロケットをつくっていたのでした。 そんな時、あやなみの打ち上げが華やかに催行されるも失敗。一方、子供の頃宇宙飛行士に憧れていた浜田は、すっかりロケットにのめり込み、仕事もそこそこに毎日野口を手伝いに出かけるようになります。しかし、家庭では娘の入学試験の面接で醜態を演じ、会社では仕事がおろそかになり白い目で見られるように。 そんな時、ふとしたことから上条が野口の工場を訪れ、ロケットの設計図を目にします。そして一目で設計の古さを見抜き、このロケットは飛ばない、と浜田に告げるのでしたが ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
一時、テレビやラジオ、CMに、と、テーマ曲とともに話題となった「明日があるさ」の映画版。しがないサラリーマンが中年になって夢を追い始め、そして成就させてゆくという痛快なストーリー。が、そこはコメディ。ドラマティックな深刻さはそこそこに、楽しみながら元気をもらうようなつくりがうれしいところ。が、その分、感動を求めるには一歩足りずといったところでしょうか。
物語はサラリーマン浜田(浜田正功)が耐熱タイルを探す老人・野口(中村嘉葎雄)と出会うところから始まります。ひとりで有人ロケットをつくっているのだと言う野口博士。しかし、夢は子供の頃に見るものだと、浜田はばかにして信じません。しかし野口の寂れた工場で巨大なロケットエンジンを見て驚くのです。野口博士は言います。夢は常に近くにある、皆手を伸ばさないだけなのだ、と。そして浜田は、子供の頃夢だった宇宙飛行士へ憧れを思い出してゆくわけです。 登場人物の多くは吉本興業のタレント。しかし多くが俳優業も兼ねているせいか違和感はありません。それ以上に驚くのは、その中にあってすっぽりと馴染んでしまう中村嘉葎雄ではないでしょうか。恐妻にして良妻を演じている相良晴子にしてもそうですが、こんなところで名優ぶりが改めて実感されます。が、脇役は数を出しすぎたせいで影が薄いことも確かです。存在感をアピールしてはいますが伝わり具合は今ひとつ。それが気楽さをかもし出しているとも見れますが、物足りなさを感じる一因にもなっています。まあ、ストーリーが浜田と野口に集中しているので、煩雑さを避けるにはいたしかたのないところかもしれません。 終盤では、まわりに疎んじられながらもロケットを完成させた野口と浜田がついに打ち上げに挑みます。そこで、宇宙開発事業団を追われた過去をもつ野口は、これが夢ではなく意地だったと本音を吐露するのです。しかし、それこそが夢を成就する原動力であることを見る者に悟らせるのです。 物語自体はコメディらしい荒唐無稽さ。その中にほどよいシリアスさと笑いがちりばめられ、オーソドックスなつくりながらも個性的な雰囲気を生み出しているのではないでしょうか。わかりやすい展開と表現も好感度は抜群といえるでしょう。何より、元気が出ると評判のストーリーが最大の持ち味。コメディ映画の佳作に挙げていいのではないでしょうか。 |
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本作はテレビシリーズでもおなじみ。スペシャル版もつくられておりいずれも大好評。缶コーヒーのCMで主題歌も有名になりました。平凡ながらもがんばるサラリーマンの姿を情感たっぷりに描いた傑作です。
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