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結婚案内ミステリー(1985/日本/91分)
cinema review ![]() STORY
ある小さな結婚相談所。唯一の従業員はアルバイトの寺沢紘子。ある日、所長の深田に関根コンツェルンの女社長・関根恭子から依頼が。息子・昌和の見合い相手を探しているとのこと。しかし恭子は、一緒にいた紘子を気に入ったようで、昌和がいる別荘へと向かうことになります。
そこは雪の中にある人里離れた広大な別荘。ところが恭子の話を聞いて深田は激怒。恭子は、病気で来られないという昌和の婚約者の代わりを探していたのです。引き上げようとした深田でしたが、100万円という報酬を聞いて紘子は引き受ける気に。そして昌和と会い、にわかお嬢様教育を受けることになります。 やがて、婚約発表のため親族たちが別荘に到着。親族たちはまだ若い昌和の社長就任に反対していましたが、恭子は昌和の社長就任を押し切ります。一方、紘子の前には、 ハルミという謎の女が現れ、昌和に近付くなとナイフを振りかざして迫ってきます。が、もみ合っているうちに、逆に紘子がハルミを刺し殺してしまいます。 それを知った恭子は、計画の頓挫を恐れ、愛人の弁護士・木下と図って死体を雪の中に埋めることに。が、その翌日、ふとしたことから義弟・政夫に死体を見つけられてしまいます。恭子は金に困っている政夫を買収しようとします。しかし政夫は、さらに、昌和がニセモノであると言い出します ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
赤川次郎といえばユーモア・ミステリー。その「結婚案内ミステリー風」の映画化。気の強い女性、女性の尻に敷かれる弱い男性、というのがお決まりのパターン。映画では渡辺典子と渡辺謙がその役を担っています。もっとも、原作ほど強い対比をしてはいません。アイドル映画ということで、強すぎる女性のシチュエーションを避け、再均衡を図ったのかもしれません。
物語の舞台は、雪に囲まれた広大な別荘。百万円に釣られて仕事を引き受けた紘子(渡辺典子)。仕事は関根コンツェルン御曹司の婚約者役。女社長・恭子(長山藍子)は、親戚の前で婚約を発表し、後釜に息子・昌和(渡辺謙)を据えようと画策していたのです。が、そこに昌和を慕う謎の女・晴美(一色彩子)が登場。紘子はもみ合ううちに晴美を殺してしまうのです。 今回の脚本が小野竜之助。「新幹線大爆破」は見事でしたが、本作でもベテランらしいソツのなさ。軽薄になるのを防ぎつつ、前半では伏線を秘めての展開となっています。ただし、その分、原作本来の軽妙な味が希薄となったのはやむをえないところかもしれません。 中盤では、昌和が何と偽者であることが判明。さらに紘子は殺したはずの晴美の姿を目撃。すべては麻薬中毒の本物の昌和を守るためだと分るのです。しかし、真実を知ってしまった紘子は危険な立場に。そこに昌和のニセモノを演じていた哲也(渡辺謙・二役)が紘子を助けに来るというわけです。 全体的に、さほどコミカルな要素はありません。その代わりにミステリー色をアピール。やや複雑ながらも分りやすさは出ています。逆に、人間関係の推移が唐突なのは、ミステリー重視にした展開の弊害ともいえます。恭子と政夫、政夫と息子、恭子と木下、紘子と哲也、と、これはいずれにも当てはまります。一方では情に訴えるモチーフもありますから、この点のアンバランスさはちょっと微妙な評価になるかもしれません。無機的になりがちなミステリーと人情味を旨とするドラマとは、どうしても相反する立場になってしまうようです。 ラストは主人公二人のちょっとしつこい目のキスシーン。あらためてこれがアイドル映画であることを強く思わせる終わり方。が、つくりそのものは幅広い層の鑑賞に耐え得るレベルだと思います。アイドル中心にすぎる展開さえ気にしなければ、普通に楽しめる作品ではないでしょうか。 |
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薬師丸ひろ子、原田知世と共に角川三人娘として一世を風靡した渡辺典子。他には、「晴れ、ときどき殺人」(1984)、「いつか誰かが殺される」(1984)などに主演。いずれも赤川次郎原作。軽妙な赤川作品は映像化しやすく、いまだに頻繁に映像化されています。
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