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恋は舞い降りた。(1997/日本/107分)
cinema review ![]() STORY
神崎啓一郎は口八丁手八丁で女性を口説くNo.1ホスト。ある時、自分と同じ高級外車に抜かれ興奮。追いついてみれば運転手は老人。そのまま抜き返しますが、運転を誤り脇道へと突っ込んでしまいます。そのまま起き上がるも集まった野次馬は自分を無視。不審に思っていたところに天使だという男が現れます。
ところが、天使が事故を起こさせたかったのは亀山という老人。神崎が抜いた車の運転手で、抜いたがために死ぬべき人間が入れ替わってしまったのでした。猛抗議する神崎に天使が生き返る条件を出します。それは、最初に言葉を交わした女性を幸せにすること。ただし、神崎の姿はその女性にしか見えないし、人間ではないことがばれればそれでおしまい。さらに神崎は、天使から、無理やり四つのお願いをかなえる力を授かり早速女性探しへと出かけていきます。 が、物色中、後ろから自転車でぶつかってきた女性が。思わず言葉を交わしてしまい、その女性、幸坂マチ子を幸せにする羽目に。マチ子は29歳でバツイチ、彼氏ナシ。いまだ自分を捨てていった夫が忘れられず、ポケベルで連絡を待っている女性。昼間はディスプレイのデコレーション会社に勤め、夜は知り合いの託児所でボランティア。天使はマチ子は不幸だと言い切りますが、No.1ホストだった神崎は自信満々。早速マチ子に声をかけ、彼女の夢を聞き出そうとするのでしたが ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
90年代に流行したトレンディ風映画。人気俳優を配し、人気アーティストが挿入歌を担当。リアリティのない派手な演出と演技は今では気になってしまいますが、コミカルでファンタスティックなラブ・ストーリーではあります。本作の原案は遊川和彦。TVドラマでおなじみの人気脚本家ですが、本作でも、シチュエーションの非現実性を除けば、かなり上質のストーリーではないかと思います。
物語は、非情だが人気No.1ホストの神埼啓一郎(唐沢寿明)の自動車事故からはじまります。ところがこれが天使(玉置浩二)の人違い。猛抗議した末に生き返る条件が与えられます。クリスマスまでの一週間で、女性一人を幸せにすること。そのために四つの願いを叶える力を授かるのです。そして不幸な女性・幸坂マチ子(江角マキコ)がターゲットになるわけです。 自分を捨てていった夫の思い出にいまだにすがりついているマチ子。が、自分では幸せ、と言い張ります。最初は楽観的だった神崎は、そんなマチ子の心を知ろうとせず、表面的な幸せを押し付けようとするのです。マチ子が憧れる取引先のイケメンからのプロポーズ、五億六千万もの宝くじの当選。が、マチ子を幸せにすることはできませんでした。 主人公二人の心理の変遷が重要な展開のはずなのですが、二人の間のやり取りの面白さへと昇華させてしまっているのがちょっと残念。今ひとつ感情移入へと踏み込めないところがあります。しかし後半では、より内面的なストーリーへと傾斜していきます。 マチ子はそんな自分の不幸に気付きはじめます。そして自分にしつこくまとわり付く神崎を、少しづつ受け入れるようになっていきます。その神崎もまた、マチ子の真情に触れ、心から彼女を幸せにしたいと思うようになるのです。コミカルな掛け合いの裏では、シリアスなストーリーが展開。雰囲気に乗れれば感動を味わえるのは、この手の映画の特徴と呼べるでしょう。 雪を降らせるという三つ目の願い、来年のクリスマスには一緒にいてくれる人がほしい、と四つ目の願い。ところがタイムリミットが迫り、ついに神崎は間に合わずして亡くなってしまうのです。「四つの願い」というのが本作の原案名だそうです。それをよく表すさわやかなどんでん返しで、最後は幕を閉じています。 個人的には好きなストーリーなのですが、流行に流されたマニュアル的なつくりにはどうもなじみにくいところがあります。まあ、映画もビジネスである以上はいたしかたのないことと言えるでしょうか。むしろいつも流行に乗れないでいる筆者に問題があるかもしれません。 |
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