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座頭市兇状旅(1963年/日本/86分)
cinema review ![]() STORY
上州下仁田に流れついた座頭市。休んでいるところいきなり喜助という男が現れ斬りかかってきます。仕方なく斬った市は、死ぬ間際の喜助から、市に十両の賞金が掛けられていることを知ります。以前市が切り捨てた飯岡の助五郎の仇として、矢切の東九郎が出したものでした。
市は喜助の母が働いている宿を尋ね、喜助を斬ったことを詫び、喜助が持っていたと偽り十両を渡します。折しも、宿場町に東九郎が来ていたところ。町を仕切る二代目下仁田の佐吉の開く花会のために迎えられていたのです。その東九郎は市がいると知ると賞金を二十両に吊り上げ、執拗に市を付け狙います。 一方、市の泊まる旅篭の主・島蔵。五年前に佐吉の先代に縄張りを奪われるも、復活を目論み、矢切の東九郎とひそかに手を結びます。そして浪人・蛾十郎を雇い、佐吉を潰す機をうかがっていたのでした。しかし佐吉は島蔵の娘・のぶと好き合う仲。さらに蛾十郎の情婦おたねは、以前から市を慕っていた娘。東九郎は、その佐吉と蛾十郎に、市を始末するようけしかけます。 やがて、各地から親分が集まってきて花会が始まります。そんな時、蛾十郎は東九郎の指示で会場に乗り込み、台無しにしようと暴れはじめます。一方の佐吉は気が弱くて手出しできず面目丸つぶれ。が、おのぶと佐吉の仲を気にかけていた市も花会に登場。東九郎や蛾十郎と面と向かうことになるのでしたが ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
座頭市シリーズの第四作目。第一作でマドンナ役、第二作にも登場した万里昌代のおたねが再登場。このおたねの連れ合いが浪人剣客・蛾十郎(北城寿太郎 )。今回の座頭市はこの蛾十郎と対決。またもや因縁が因縁を呼ぶ決闘となっています。
舞台は上州下仁田。市は、以前斬った飯岡の助五郎の仇として矢切の東九郎(安部徹)に十両の賞金を掛けられてしまいます。この飯岡の助五郎は第一作からの人物。ただし、第二作で市に斬られてしまっています。そして市は、後に訪れた旅篭・小幡屋で美しい娘・おのぶ(高田美和)と出会います。おのぶは町を仕切る二代目佐吉(成田純一郎)と惚れあう仲。しかしのぶの養父・島蔵(松居茂美)は、矢切の東九郎と組んで佐吉を倒し、縄張りを乗っ取ろうとするわけです。そして蛾十郎は彼らが雇った浪人。おたねはいつの間にか、この蛾十郎の情婦となっていたのです。 第一作で市はおたね万里昌代を振ったはず、第二作で再会するもおたねには縁談話があり 一緒になることはありません。これまでおたねを拒んできた市。ゆえに、終盤、おたねに執心する市の姿はやや不自然かもしれません。飯岡の助五郎の名前も、三本目を挟んでの登場。前作からの連続性、という意味ではやや希薄。位置づけに関しては、やや中途半端なイメージは拭えないようです。 後半、市は佐吉に肩入れ。が、追い詰められた佐吉は、蛾十郎を三百両で雇い、そんな市を裏切って抹殺しようとします。止めに入ったおのぶに叱られ目が覚めるものの時すでに遅し。東九郎一味に囲まれ、一方でおたねは蛾十郎に殺されてしまうのです。そこで市は、怒りと復讐に燃えて、東九郎と蛾十郎に立ち向かうことになるわけです。 途中、国定の親分(国定忠治?)が登場。しかしたいした役割も果たさず退場。本作ではややモチーフの無駄遣いが見られ、ちょっと中だるみ感が出てしまっています。が、相変わらず座頭市の居合い抜きは芸術的。まさに目にも留まらぬ早業。西部劇の早撃ちにも似た快感があります。何十人ものやくざ者たちを相手にする殺陣は迫力十分。これだけの人数を敵にして斬り合うのはシリーズ初。最大の見所と言えます。 一方、四作目の座頭市はすっかり善人。完全に毒気が抜けた感があって、個人的にはちょっと残念。いずれにせよ、めりはりの激しいつくりの四本目と呼べるのではないでしょうか。 |
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本作は続編(四作目)といっても、つながりが深いのが第一作「座頭市物語」と第二作「続・座頭市物語」。飯岡の助五郎はこの二作で市に斬られ、また、おたねもこの二本に登場。三作目「新・座頭市物語」からの続きになっていないところがおもしろいところです。
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