| アメリカン・グラフィティ | |
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American Graffiti(1973/アメリカ/110分) [監督] ジョージ・ルーカス [脚本] ジョージ・ルーカス / グロリア・カッツ / ウィラード・ハイク [撮影] ロン・イヴスレージ / ジョン・ダルクェン [出演] リチャード・ドレイファス、ロン・ハワード、ポール・ル・マット、チャーリー・マーティン・スミス、シンディ・ウィリアムズ、キャンディ・クラーク、マッケンジー・フィリップス、ウルフマン・ジャック [評価] ★★★☆☆ 明日東部の大学に発つカートとスティーブ。その夜、カートはその不安を拭うように理想の女性を見つけると追いかけ、スティーブは恋人との別れに悩む。そして彼らの親友テリーとジョンもまた自分を見つめなおすことに・・・。四人の若者の一夜の経験と心情を綴った青春映画。60年代のアメリカが舞台。絵と音だけでも満喫できます。 |
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ストーリー 1962年、ある田舎町。その夜、カートとスティーブにとっては最後の夜。二人は高校を卒業し、翌日、遠く東部の大学へ発つことになっていたのでした。そこに集まった16歳のテリーは、スティーブのいない間、シボレーを預かることになって大喜び。さらに札つきながら年長のドラッグレースの王者ジョン・ミルナーも別れを惜しみます。 そしてそれぞれに町に散っていく四人。カートは理想の金髪の美女を発見。彼女を探すのに躍起に。スティーブはカートの妹ローリーと交際中。最後の夜を二人で過ごそうとしていました。テリーは借りたシボレーで町を流してご満悦。ジョンはうっかり13歳のキャロルを乗せてしまい困り顔。何とか家に返してしまおうとしますがくっついて離れません。 ほどなくすると、東部へ発つスティーブと引き止めたいローリーはけんか別れしてしまいます。悩み出すスティーブ。その頃、カートはふとしたことから町のギャング・ファラオ団ににらまれてしまい車に押し込められてしまいます。が、途中、逆に彼らの窮地を救うと気に入られてしまいます。一方、テリーは自分の車だとうそをついてナンパに成功。しかし車を盗まれ探し回る羽目に。 やがてスティーブは町にとどまると言い出し、カートは女へのメッセージを流してもらうべくラジオ局の人気DJ・ウルフマンのもとへ。その頃ジョンはキャロルを家まで送ることに成功。ひとりになると、新参者ボブのレースの挑戦を受けるべく、町外れへと向かうのでしたが・・・。 コメント 1960年代初頭のアメリカ。アメリカ人は郷愁を感じる時代背景なのかもしれません。が、当時の日本人にとっては半ばあこがれのような世界ではなかったでしょうか。十数年が過ぎた公開時ですらその映像は多くの人を魅了したものです。ましてや今見ればまるで別世界。ストーリーもさることながら、映像だけ眺めていても十分満喫できる映画ではないでしょうか。 しかし物語ではひたすら若者たちの姿を追っていきます。明日町を去らなければならないカートとスティーブ。その親友ジョンとテリー。四人の一夜の行動のみを捉えていきます。理想の女性を見つけ追いかけることで町を去ることへの不安を拭おうとするカート(リチャード・ドレイファス)。恋人と別れなければならないことに悩むスティーブ。クールだが義侠心に篤く、刹那的な自分を思い直そうとしているジョン。自分の弱さをうそでごまかし自己嫌悪するテリー。 その一日は四人にとって普段と変わらぬ何でもない一夜だったのか。それとも生涯に残る一夜だったのか。短い間に起きるそれぞれの様々なエピソードを通して、彼らの人物像と想いをさりげなく描き続けていきます。変わることへの憧れ、変わらなければならないという焦り、変わりたくないという恐れ、そんな想いが何とはなしに伝わってくるのではないでしょうか。 まだ新人のジョージ・ルーカス。登場人物のアップを多用して分かりやすい映像を演出しています。かといって全体像が分からなくことはないのですから、その見易さは際立って優れたもの。そして終始バックに流れるオールディーズ。さらにはクラシック・カー。興味のある人にはさらに大きな楽しみとなるのでしょう。そうでなくても雰囲気だけは十分に伝わってきます。 物語を見ると、一本大きな筋がある展開があるわけではありません。こまごまとしたエピソードを積み重ねていき、エンディングへと導いています。なので、滅茶苦茶おもしろい、という感じではないと思います。表面上はドラマ性もそう高くはないでしょう。しかし決して退屈なわけでも緩慢なわけでもありません。観客の目を最後まで惹きつける魅力は十分。 終盤、ウルフマン・ジャックが言います。"広い世界を知れ"、と。四人の若者はその後、それぞれに広い世界へと飛び出していくわけですが、その結果はちょっと切ないもの。ラストのエピローグがもっとも印象的なシーンではなかったでしょうか。 | |