映画鑑賞記

いとこのビニー
preview My Cousin Vinny(1992/アメリカ/119分)
[監督] ジョナサン・リン
[脚本] デイル・ローナー

[出演]
ジョー・ペシ、マリサ・トメイ、ラルフ・マッチオ、ミッチェル・フィトフィールド、レーン・スミス、フレッド・グウィン、オースチン・ペンドルトン

[評価] ★★★★☆
旅先でコンビニ強盗に間違えられた二人の大学生。いとこに弁護士がいることを思い出して来てもらうことに。しかし現れたのは、やっとのことで弁護士試験に受かったばかりの"不良"中年ビニーだった。痛快な法廷コメディ。派手さはないが誰もが楽しめるお手軽な映画。
ストーリー
 旅行中の大学生ビルとスタン。ある田舎町でコンビニ強盗殺人犯に間違われて逮捕されます。ビルはいとこに弁護士がいることを思い出して来てもらうことに。しかし、現れたのは弁護士の試験に何度も落ちまくり、先ごろようやく弁護士となったばかりのビニーでした。しかもおんぼろキャデラックで恋人のモナ同伴。スーツも持たず、チンピラ同然の格好でやって来たのです。
 当然法廷に立ったこともなく今回が初めての事件。常識はずれの普段着で法廷に登場したビニー。さらにスラング連発でハラー判事の怒りを買い、いきなり法廷侮辱罪で逮捕。スタンの方は呆れて別の弁護士を雇います。
 釈放されて再度法廷へ。しかし終始敵方トロッター検事のペース。目撃者はビルとスタンを犯人と証言。ビルたちの車が真犯人の車と同じらしいことがさらに立場を悪化させていました。一方、ハラー判事もあまりにもひどい有様からビニーの身元をニューヨークに問い合わせます。が、ビニーは何とかだまして自分がニューヨークの腕利き弁護士であると思わせてしまいます。そして判事は、それが都会の腕利き弁護士の流儀なのだと思い直すようになります。
 やがて一念発起したビニー。一夜漬けで法律書を読み漁り、持ち前の知恵を駆使して、奇抜な方法で次々と目撃者たちの勘違いを証明していきます。
 しかし無罪の決定的な証拠はありません。現場のタイヤ痕が、鑑定の結果、ビルの車のものと断定されていたのです。困り果ててあきらめかけていたビニー。いらいらして恋人のモナとけんかして別れてしまいます。
 法廷前日、ビニーは見つめていたタイヤ痕の写真からあることに気づきます。しかしビニーの考えを証明するには、けんか別れしたモナの協力がどうしても必要だったのですが・・・。

コメント
 ジョー・ペシ主演の法廷を舞台にした痛快コメディ。 ジョー・ペシがだめ弁護士振りを好演しています。恋人役はマリサ・トメイ。何でこんな美人があんなどうしようもない男に、なんてスクリーン相手に嫉妬してしまうほどの美人。この映画でアカデミー助演女優賞を取ってしまったそうです。確かに終盤、重要な役をこなしているのですが、正直これは意外? でもアメリカ人はこういう演技が好きだなあ、と思い出します。まあ、日本のアカデミー賞はもっとわけが分かりませんけど。
 このストーリーのおもしろさは秀逸でしょう。それに登場人物。不良中年ビニー以外にも、厳格だが公正な判事、野望に燃える検事、本番に弱い弁護士、などキャラのつくりこみもいいですね。どの人物も"安心"できる人物でもあるので好感が持てます。証人たちもいちいち個性的に描いています。ぼーっと見てるだけでも愉快な映画です。個人的に特筆したいの最後にちょっとだけ出てくる法廷の警備員。何もしていないのに混乱する裁判中にとばっちりで逮捕されてしまうのですが、その仕草が何ともおかしいのです。
 さて、そのだめ弁護士があれよあれよという間に証拠を覆していく様が実に痛快。見終わってスカーッとすることは間違いないでしょう。人情モノの要素は薄いものの、ビニーとモナのやり取りがおもしろいので感動した気分になってしまいます。それに派手さもありません。地味な田舎町と法廷がもっぱらの舞台です。が、こちらも登場人物のキャラクターのおもしろさで十分に補われています。
 ところでこの映画、もとはB級映画をつくるつもりだったのでは?、と、これは違っていたら失礼。ふとそんなにおいを感じてしまいましたが、おもしろさは紛れもなくA級品そのもの。はじめて見たときは意外な掘り出し物といった喜びがあったもんです。
* 評価やコメントは、あくまでも、"もりじょう"の個人的な感性に基づくものです。
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