映画鑑賞記

ウェルカム!ヘヴン
preview Sin Noticias De Dios(2001/スペイン・フランス・イタリア/108分)
[監督・脚本] アグスティン・ディアス・ヤネス
[撮影] パコ・フェメニア
[音楽] ベルナルド・ボネッツィ

[出演]
ヴィクトリア・アブリル、ペネロペ・クルス、デミアン・ビチル、ファニー・アルダン、ガエル・ガルシア・ベルナル、ユアン・エチャノヴェ、エミリオ・グティエレス・カバ、クリスティーナ・マルコス、ジェマ・ジョーンズ

[評価] ★★☆☆☆
 天国ではボクサーのマニを天国へ導くために工作員ロラを地上へ派遣。一方そうはさせじと地獄も工作員カルメンを送り込む。それぞれ男の妻と従妹にばけて同居。が、二人が争いをしている間、地獄では反乱が起こって・・・。一つの魂をめぐって起こる騒動を描いたコメディ。笑えるわけでもなし感動できるわけでもなし。が、何とも不思議な雰囲気ではあります。
ストーリー
 人間が天国に上がる数が減って破産の危機に瀕している天国。地上のボクサーの母からの願いで、息子マニの魂を天国に導くことに。そこで、天国の作戦本部長マリーナ・ダンジェロは、工作員にして天国一の歌手・ロラを地上に送り込みます。一方、同じくマニの魂を地獄へ導きたいのは、地獄の作戦本部長ジャック・ダベンポート。食堂で給仕係をしていた工作員・カルメンを送り込むことに。
 地上では、医者からボクシングを止められ腐っていたマニ。そこに出て行った妻になりすましたロラが姿を現します。さらに十年ぶりに会う従妹に成りすましたカルメンも現れて、奇妙な三人での生活が始まることに。
 粗暴なマニに、何とかボクシングをあきらめさせてまじめに働かせようというロラ。一方、ボクシングに復帰させて早く地獄へ送りたいカルメン。ロラはスーパーのレジ係に潜り込むと、マニの借金を肩代わり。マニに絶縁状態の母への謝罪の手紙を書かせようとします。しかしカルメンも同じスーパーでロラの上司に潜り込んで対抗。ロラをクビにしようと画策します。
 地上で二人がしのぎを削っている頃、地獄では反乱が起きてダベンポートが危うい立場に。何とか巻き返しを図ろうと、マリーナ・ダンジェロに会い一時休戦。ロラとカルメンは、一転、マニが天国へ行けるよう協力するようになるのですが・・・

コメント
 スペイン発のコメディ。といっても、登場人物がユーモラスなわけでもなく、笑えるシーンがあるわけではなく、物語はいたって普通のドラマ。対して、天国・地獄・地上という荒唐無稽なシチュエーション。
 物語は天国と地獄が一人の人間の魂を取り合うというもの。それぞれ工作員が地上に送られて魂を導こうとするのですが、片や妻、片や従妹、と何とも俗っぽい姿。しかも人間に殴られっ放しだったり借金を背負ったり、とあまりいいとこはありません。天使なんだからそのくらい何とかできないものか、と思うのですが、へたしたら人間よりもよわっちい有様。が、このあたりの滑稽さが案外おもしろかったりするのかも。
 表だってコミカルな部分があるわけではありません。マニは子供の頃母親のところを飛び出して不和の状態。そんなマニを母親へ導こうとするロラ。が、結局和解するわけでもなく、ドラマ性は希薄かもしれません。いずれにせよ、ドラマの部分にしても、シチュエーションがシチュエーションなだけにどうにもシリアスな気分にはなれません。
 それにどうにも気になって仕方がなかったのですが、最後まで明かされないマニの魂が重要な理由。強いて見所を言えば、終盤ヴィクトリア・アブリル(ロラ)とペネロペ・クルス(カルメン)が協力して活躍するところかなあ、という程度。
 見終わって、どうも中途半端感が拭えないのですがどうなのでしょう。いや、二度、三度と見れば味が出てきそうな気もします。機会があればまた見てみることにします。どうももりじょうはスペイン映画とは相性がわるいようです。
* 評価やコメントは、あくまでも、"もりじょう"の個人的な感性に基づくものです。
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