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アラベスクArabesque(1966年/アメリカ/105分)
cinema review ![]() STORY
ロンドン。考古学のラギーブ教授がスローンという男に殺されます。スローンは教授が持っていた象形文字の暗号が書かれたメモを奪い逃走。ほどなくして、オックスフォード大学に姿を現します。そこで、ラギーブの代わりに講義をしていたアメリカ人教授ポロックに近付くと、海運会社社長のネジム・ベシュラービの秘書と名乗り、象形文字の解読を依頼。しかしポロックは断ります。
ところがある時、ポロックはジョギング中に黒塗りの車に連れ込まれてしまいます。中にはある中東国家の首相ハッサン・エナが。ベシュラービは自分の反対勢力であり、何かの陰謀を画策していることを知らされます。そしてベシュラービに近付き陰謀を探ってほしいと依頼。ポロックはこれを引き受けベシュラービのいる屋敷へと赴きます。 ベシュラービに会い、三万ドルの報酬と引き換えに象形文字の翻訳を引き受けたポロックでしたが、監禁同然の身となってしまいます。そこにベシュラービの情婦ヤスミンが登場。ヤスミンは、間もなく首相が英米と結ぶ協定で、ベシュラービの会社が大打撃を受けることを告げ、そのために協定の締結を妨害しようとしていること、さらには、翻訳が済めばポロックを殺してしまうだろうことを教えます。 そこでポロックは暗号のメモをキャンデーの包みに隠しヤスミンとともに屋敷を脱出。が、ヤスミンの裏切りで、今度は地下運動のカシム一味に捕まってしまいます。聞けばヤスミンはカシムのスパイとのこと。そしてポロックは、暗号のメモをわたすよう脅迫されるのでしたが ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
「シャレード」に続くスタンリー・ドーネンの軽妙なサスペンス。ミュージカルの印象が強いドーネン監督でしたが前作の評判は上々。主人公はオードリー・ヘプバーンからグレゴリー・ペックへ。相方はやはり謎の人物。前回はゲーリー・クーパーでしたが今回はソフィア・ローレン。謎の引っ張り方もそうですが、原作 ("The Cipher") があるとはいえ、ほぼ同じパターンを継承していることが分かります。
冒頭、いきなり一人の考古学者が殺されます。が、重要なのは彼の持つ暗号のメモ。この暗号は一体何を意味しているのか。暗号の謎が最後まで物語のミステリアスな面を支えます。ところがこの暗号は4千年前の象形文字で書かれており、専門家でなければ解読不可能。そしてアメリカ人考古学者ポロック(グレゴリー・ペック)がこの陰謀に巻き込まれていくわけです。 物語はやや複雑。暗号を殺人を犯してまで手に入れたのは海運業者のベシュラービ(アラン・バデル)。ポロックにベシュラービへの潜入を依頼したのは中東某国首相エナ(カール・ドゥーリング)。近々英米と締結する経済協定により石油の輸送が英米に移管。これまで石油の輸送をしてきたベシュラービは大打撃。そこでベシュラービは協定の妨害工作を画策していたのです。が、もうひとつのグループ、地下運動のカシム(キーロン・ムーア)も登場。そして、誰も暗号の意味を知らないというのがミソ。では一体、この暗号は誰が何のためにつくったのか。この陰謀の裏にあるもうひとつの企てを暗示しつつ、物語は展開していくのです。慌ただしい流れではありますが、見事なプロットには一目置かざるを得ません。 そして謎の女・ヤスミン(ソフィア・ローレン)。ある時はポロックを助け、ある時は殺そうとする。時にはベシュラービの情婦であり、時にはカシムのスパイ。その意図も正体も終盤まで謎に包まれます。が、常に展開の鍵を握る存在。ただし、人物像は今ひとつ不安定。あまりに乱脈な人物像で、見る側を混乱させる欠点も見られます。 スピーディな展開に淡白な人物描写は古いサスペンス映画のつくりに通じるところがあります。見終わって疲れを覚えた人も多かったのではないでしょうか。派手なシーンが増え、インパクトは前作をはるかにしのぎますが、ドラマ性・叙情性が犠牲になった感は否めません。今なお話題に上ることの多いドーネン・ライト・サスペンス。おもしろさだけは折り紙つきと呼べるでしょうか。 |
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スタンリー・ドーネンのサスペンスといえばやはり「シャレード」。主演はオードリー・ヘプバーン。共演はケーリー・グラント。個性的な脇役が次々と登場。コミカルなシーンも多く、ずば抜けた娯楽色で、いまだ人気は衰えていないようです。
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