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アイ・ラブ・ヒットマンLife Without Dick(2001/アメリカ/96分)
cinema review ![]() STORY
浮気をして出て行くと勘違いしてディックに向けた銃。コリーンが引き金を引くと入っていないはずの弾が飛び出し、見事ディックに命中して死んでしまいます。実はこれでは無用心、とディックがひそかに弾を入れておいたのがあだに。
コリーンがどうしようかと悩んでいた時、都合よく尋ねてきたのはディックの車と接触してもめたことのあるダニエルという男。実はディックを殺しに来た殺し屋。しかし気が弱くて人を殺したことはなく、姉の夫でギャングのボス・ジャレドにも厭きられているほど。そんなダニエル、殺す相手のことを知ろうと画商と称してコリーンをデートに誘います。 ところが二人はその日のうちになぜか恋に落ちてしまい、コリーンはディックを殺してしまったことを打ち明けます。一方ダニエルはこれ幸いと自分が殺したことにしてジャレドに報告。しかしジャレドからはさらに三人を殺すように命令されてしまいます。 今度は困り果てたダニエルがコリーンに秘密を打ち明ける番。すると、天才的な射撃の腕を持つコリーン。自分が殺し屋になる、とダニエルの代わりに相手の男たちを殺しに行くのですが・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
お人よしの恋多き女性と人を殺せない殺し屋の恋の顛末を描いたラブ・コメディ。射撃に思わぬ才能を発揮する女性と人を殺したことがない殺し屋。しかも殺し屋が歌手を夢見るというおかしなシチュエーションがウリ。ストーリーの方は幅広い層で楽しめるつくり。わかりやすい展開と巧みなモチーフの構築には感心させられるところもあったりします。
冒頭はコリーンが誤って恋人ディックを撃ち殺してしまうシーン。すると占い師の言葉が頭の中をよぎったり、ディックの再現シーンがあったり、とやや落ち着きはありませんが十分観客の興味をひく入り。実はこのディックが私立探偵だったことが、意外な伏線となって終盤の展開へとつながっていくのですが、それはもう少したってから。この時、ストリップ小屋で冷静にショーに興じる刑事二人組みもいいアクセント。これきりかと思いきや後で意外な活躍をさせているのは巧いところではないでしょうか。 それはともかく、ディックを殺しに来た人を殺せない優しい殺し屋ダニエルと、当てるつもりのないものにまで命中させてしまうほど天才的な射撃の腕前を持つコリーンが恋に落ちたことから事はややこしい方向へ。中盤、ダニエルはついに自分が殺し屋であることを打ち明けるのですが、人を殺せないと嘆いていると、きっと殺せると励ますコリーンの姿がなんともおかしく映ります。コリーンの殺し屋としての活躍ぶりも奇妙な絵。ついでに言えばサラ・ジェシカ・パーカーのキュートさも魅力十分。 本作の構成。やや散乱気味ではありますが、すべてのモチーフを無駄なく使いまわしてみごとな構成ではないでしょうか。交通係、真っ青の絵、従兄弟に任せた銃の始末、もと恋人メリー、航空券に婚約指輪、途中殺される大男、などなど、細かいところまで再登場させて、しかもいちいちストーリーの結末へ収束させているところはコメディらしからぬ巧妙さ。伏線の張り方にもわかりにくさがなく好感が持てるつくりとなっています。 この映画、筆者の性が合うらしく、ちょっとお気に入りの一本。まあ、アクションシーンはないし盛り上がりも今ひとつ地味なのですが、おかしなシチュエーションに巧みな構成、それにほどよいキャラづくり、と、気軽に楽しむには十分ではないでしょうか。ライト・コメディの佳作と言っていいと思います。 |
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コミカルな役が多いサラ・ジェシカ・パーカー。個人的には作品に恵まれている感が強くて、どれもおすすめ。「ダドリーの大冒険」(1999)や「エド・ウッド」(1994)、「失恋セラピスト」(1996) など。近年出演作が少ないのが残念です。
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