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イシュタールIshtar(1987年/アメリカ/109分)
cinema review ![]() STORY
ミュージシャンを目指すライル・ロジャーズは、ある時、レストランのピアノ・マン、チャック・クラークと知り合い、コンビを結成。エージェントのマーティに売り込むも散々の結果。もらった仕事でも客にブーイング。それぞれ妻や恋人にも愛想を尽かされ、残る仕事、モロッコでのドサ回りに望みをかけます。
その頃、北アフリカの独裁国、イシュタール。反政府側の青年が、遺跡から伝説の地図を発見。そこには、砂漠の地図と共に「二人の救世主が現れる」との予言が記されていました。が、すぐに政府側に察知され、青年は政府の密偵によって殺されてしまいます。しかし青年は、間一髪で地図を隠すことに成功していました。 ほどなく、イシュタールの空港。チャックの前にシーラという美女が現れ、頼まれるがままパスポートを貸し、荷物を交換。しかしパスポートの再発行に時間がかかることがわかり立ち往生。仕事に間に合わないと困っていたところに、政府側を支援するCIAのジムが近付き、スパイのアルバイトを斡旋されます。金に目がくらんだチャックは、シーラたち反政府勢力を探ることに。 モロッコ。深夜、ライルは、預けた荷物を盗みにやって来たシーラを発見。しかし逆にイシュタールの民は苦しんでいると説得され、協力することに。さらにチャックが政府側のスパイだと教えられます。一方チャックには、ライルが反政府側の協力者だと連絡が。互いに疑心暗鬼になりつつ、シーラを探しに、二人は市場へと向かうのでしたが ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
売れないミュージシャン二人が架空の国イシュタールの革命に巻き込まれるというドタバタ・コメディ。ウォーレン・ビーティみずからが製作に手をつけた、まではいいのですが、どうも評判は芳しくなく、最低の映画を決めるラジー賞まで頂戴してしまったいわくつきの作品。
恋に笑いに冒険に、と欲張りすぎた結果、どれも中途半端になってしまったのは残念ですが、これよりひどい映画はいくらでも思いつくことも確か。二人の名優、ダスティン・ホフマンとウォーレン・ビーティがそろってこれかい、というのがレビューワーたちの本音の半分だろうと思います。期待と現実のギャップということでしょうか。気楽に見れば、言われるほどの駄作ではありません。 物語の鍵は架空の国・イシュタール。イシュタールでは国王が専横を振るい国民が苦しんでいました。物語の舞台は、その隣国モロッコ。そこに、アメリカではまったく売れなかった二人のミュージシャン、チャック(ダスティン・ホフマン)とライル(ウォーレン・ビーティ)が派遣されてきます。二人の前に、イシュタールの女革命戦士・シーラ(イザベル・アジャーニ)が登場。二人とも虜になってしまいますが、チャックは金に目がくらんでCIAのスパイを引き受けることに。一方のライルはシーラに協力しようと決意。互いに敵だと悟りつつ、腹の探り合いを繰り広げるのですが、結局は二人とも命を狙われる羽目になってしまうのです。 イザベル・アジャーニはいかにも日本人好みのやわらかな雰囲気の女優で、本作でもそのキュートな魅力を十分にアピール。CIAのジム役、チャールズ・グローディンもいい味を出しています。主役の二人よりも笑いを取れているかもしれません。一方、ダスティン・ホフマンとウォーレン・ビーティはコメディに徹した思い切った演技で挑みましたが、これも賛否を生む材料となってしまったようです。が、個人的には、二人のダメ男ぶりをデフォルメして伝えたのはやはり名優ならでは、と言いたいところ。 全体として大きな穴のある展開でもないのですが、やはり、コメディ、ドラマ、アドベンチャー、と、どれにも徹し切れなかった中途半端さは拭えません。とはいえ、実際以上に低い評価を受けた本作には同情してしまいます。映画の観方が評価に影響した顕著な例と言えるかもしれません。 |
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本作の製作はウォーレン・ビーティ。意外にも手腕を発揮していて、「めぐり逢い」(1994)、「天国から来たチャンピオン」(1978)といった名作も手がけています。ちなみに姉はシャーリー・マクレーン、妻はアネット・ベニング、と名優一家でもあります。
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