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コンドルThree Days Of The Condor(1975年/アメリカ/118分)
cinema review ![]() STORY
ニューヨーク。アメリカ文学史協会の建物に突如三人の男が侵入。中にいた六名を殺害。昼食を買いに行っていて難を逃れたジョー・ターナーは死体を見て飛び出し電話ボックスへ。緊急時の連絡先 "少佐" へコール。コードネーム "コンドル" と名乗り保護を求めます。アメリカ文学史協会は実はCIAの出先機関で、世界中の小説や事件から犯罪の情報を集める任務をしていたのです。
事態を聞いたニューヨーク副支部長ヒギンズは、ひそかに死体を回収。残るメンバーであるハイデッガーを探そうとします。一方ターナーもわけがわからないままハイデッガーの自宅へ。が、すでに死体となっている姿を発見。さらに自宅へ帰ろうとすると、二人の謎の男が訪問。逃げるようにして自宅を離れます。そして再び "少佐" に電話。ヒギンズからあるホテル裏手の路地に向かうよう指示されます。さらに、疑り深くなっていたターナーが安心するよう、知った顔である上司のウィクス課長と親友の事務員サム・バーバーを向かわせることに。 やがて待ち合わせ場所に到着。が、ウィクスはなぜかターナーに発砲。ターナーもやむなく撃ち返し相手に重傷を負わせると逃走。しかし、ウィクスは残る力でサムを射殺してしまいます。居場所を失ったターナーは通りすがりの女性キャシーを銃で脅し、自宅へ押しかけて拉致。ニュースでサムの死を知ると、手がかりを求めてサムの妻の許へ。が、その頃、フリーの殺し屋・ジョベアがワシントンに到着。ターナーを追うようにしてサムの家に向かうのでしたが ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
ジェームズ・グレイディ「コンドルの六日間」の映画化。コンドルとは、CIA局員の主人公ジョー・ターナー(ロバート・レッドフォード)のコードネーム。CIA局員といってもスパイではなく、ただの情報分析屋。世界中のミステリーを読んでは犯罪パターンを解明してコンピュータに入力するというもの。物語は、そんなターナーがCIA内部の陰謀に巻き込まれ、命を狙われながら真相に迫っていくというもの。
冒頭は六人が殺戮されるというバイオレンスシーン。が、それがなぜなのかはしばらく明かされません。ターナーも訳が分らないまま逃亡を続けることになります。途中、上司にも命を狙われ、親友を殺される事態となりさらにターナーの頭は混乱。思わず、何の関係もない通りすがりの女性・キャシー(フェイ・ダナウェイ)を巻き込んでしまうことになるわけです。 フリーランサーの殺し屋として登場するマックス・フォン・シドーが抜群の存在感。ジョベアがターナーに言います。"なぜ" には興味がない、いつ、どこ、いくら、それだけだ、と。誰も信じなくてもいい、平和で楽な仕事だ、とも。最後、ターナーは悟るのです。ジョベアだけが唯一真実を言っていることが。不安定な展開の中にあって、物語中最も安定した存在として描いている点がミソ。対するターナーの怯える姿、ヒギンズ(クリフ・ロバートソン)の焦る姿。この逆転のシチュエーションが、みなぎる緊迫感を見事に創出しています。 中盤では、拉致されたキャシーは、徐々に異常な事態を悟り、ターナーに協力するようになります。が、展開上、キャシーの存在に必然性はないことにも気付きます。オーソドックスな手法とはいえ、緊迫した場面の多い物語に貴重なロマンティシズムを、実に効果的に与えています。そして後半、ターナーは気付きます。すべては自分のレポートが原因であることを。それはCIA内部に、本部の知らない工作組織が存在するというもの。そして終盤、ついに首謀者を突き止め、対決することになります。 晩年はプロデュースに専念した感のあるシドニー・ポラックですが、当時は監督としての最盛期。本作では終始スリリングな映像を提供。シチュエーションや展開が娯楽作のそれであるにもかかわらず、ここまでリアルなイメージを見る者に植え付けるのはさすがと言えます。実力はもちろん、監督の他の作品と見比べればその多才ぶりが改めて実感できる一本でもあります。また、デイヴ・グルーシンの音楽にも注目したいところ。ジャズファンならずとも前後に流れるテーマ曲には聞き惚れてしまうのではないでしょうか。 それにしてもターナーとヒギンズが顔を合わせるラストは、実に含みを持たせたエンディング。好みは分かれそうですが、エネルギー問題、中東情勢、さらにはFBI や CIA に対する不信感が募りつつあった当時の世相を反映した終わり方とも取れます。映画の方は、娯楽作にもかかわらず、一切のユーモアを排した重厚なサスペンス。本作の抜群のリアリズムが、そんな社会派の色調を十分に感じさせます。 |
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ロバート・レッドフォード主演の政治サスペンスは「大統領の陰謀」(1976)が有名。ニクソン大統領を辞任にまで追い込んだウォーターゲート事件を描いた緊迫のドラマ。共演はダスティン・ホフマン。
「大統領の陰謀」(1976/アメリカ)
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