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コピーキャット

Copycat (1995年/アメリカ/124分)

[監督]ジョン・アミエル
[脚本]アン・ビダーマン / デビッド・マドセン
[撮影]ラズロ・コバックス
[音楽]クリストファー・ヤング
[出演]シガニー・ウィーバー、ホリー・ハンター、ダーモット・マローニー、ウィリアム・マクナマラ、ウィル・パットン、ジョン・ロスマン、J・E・フリーマン、ハリー・コニック・Jr

[内容]

 犯罪心理学者へレンは、ある時連続殺人鬼に襲われ屋外恐怖症となってしまう。やがて女性を狙った連続殺人事件が発生。モナハン刑事はヘレンに協力を求める。ヘレンは、いずれの事件も過去の猟奇殺人の模倣であることを見抜くのだったが ・・・。非情な殺人鬼とそれを追う女性刑事・心理学者との対決を描いたサスペンス。娯楽性の高いプロットの一方、アンバランスな配役で有名な作品。が、ベテラン俳優陣の好演はさすがに貫禄。
[評価]★★★☆☆

cinema review

STORY

 サンフランシスコ。犯罪心理学の専門家、ヘレン・ハドソン博士は、ある時、連続殺人犯ダリル・リーに襲われ命を落としかけます。間一髪で逃れられたものの、この時のショックで屋外恐怖症になってしまいます。
 数ヵ月後。女性をターゲットにした殺人がたて続けに発生。女性刑事モナハンが担当することに。同じ頃、警察にはこれが同一犯による連続殺人事件であることを知らせる電話が度々掛かるようになります。逆探知をしてみると、発信元はヘレンの部屋。ヘレンは新聞やニュースから自分なりに分析を進めていたのでした。が、モナハンがルーベン刑事を伴って尋ね協力を依頼すると、薬中毒にもなっていたヘレンは事件に関わることを拒みます。
 それでも思い直して事件の分析を始めたヘレン。ほどなく、三件の殺人が、いずれも過去の連続殺人鬼の起こした事件を模倣していることに気付きます。そんな中、更なる殺人事件が発生。ヘレンはいち早く、それも模倣殺人であることを察知。一方、モナハンは上司から、ヘレンに関わらないよう言い渡されていました。上司たちはヘレンの信頼性を疑っていたのでした。しかしヘレンは命令に逆らいヘレンに協力を求めます。そんな時、ヘレンの部屋に何者かが侵入。ヘレンとモナハンは、それが一連の事件の犯人だと悟るのでしたが ・・・。

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COMMENT

 コピーキャットとは人まね殺人鬼のこと。静かなミステリー「ジャック・サマースビー」に続くサスペンス作品となったジョン・アミエル監督。こちらは一時流行したサイコ・サスペンスもの。より娯楽性を強調したつくりとなりましたが、その分リアリティやプロットが犠牲になった感もあります。さらに、主人公二人の人間味を十分に出したいという演出と意気込みはよく出ていて、一方では、これが構成が雑然としてしまった一因のような気がします。特にモナハン刑事をめぐる枝葉末節のモチーフの多さは賛否が別れるところでしょう。
 物語は殺人鬼ダリル・リー (ハリー・コニック・Jr)をめぐる裁判から始まります。この犯人はいかにも狂気じみている人物ですが、ヘレンの講義での殺人鬼像と矛盾があって、本作のプロットの粗さが冒頭から露呈してしまっています。あるいは配役の問題なのか。
 本作でしばしば批判を受けるのが、犯人に付けねらわれるヘレン役が屈強に見えるシガニー・ウィーバーで、犯人を追う冷静な刑事役がきゃしゃなホリー・ハンターであること。逆なら納得という声が当時から聞こえていました。二人の名優の対照的な演技はそれなりに見所なのですが、終始違和感がつきまとってしまいます。これは後に出てくる殺人鬼役ピーター役のウィリアム・マクナマラにも言えることで、貫禄の主人公二人に対してあまりにもフレッシュな印象。配役のアンバランスさが感情移入に先立ってしまうのはやや残念と言えます。
 そのダリル・リーに襲われ屋外恐怖症となったヘレン。が、新たに起きた連続殺人事件にモナハンから協力を求められ、復帰をかけた分析がはじまります。犯人は過去の殺人鬼をまねたコピーキャット。しかし、犯人ピーターは、なぜか執拗にヘレンを付け狙い出すのです。
 冒頭以外あまり登場しないダリル・リーの影が、終始物語の背面を支配しています。伏線の張り方もなるほど、とうなずけるもので、ピーターがヘレンの部屋に何度も侵入するモチーフは、実はダリル・リーの意志であったことが最後に明らかとなります。が、ダリル・リーは以前のヘレンとの会見で、その動機を口にしていたことが分ります。表面上のプロットの粗さに反して、心理的な背景は巧みな描写であるというのが本作の特徴と呼べるでしょうか。これは二人の刑事の心理描写でも同様で、その強い意志力や人間的弱さ、優しさがさりげなく表現されています。意外な見所ではないでしょうか。
 粗いプロットながらも、派手なストーリーの部分とその裏にある端的な人間描写はやはり見る者をひきつけるに十分。配役上のアンバランスさを見る側がどう克服したかが評価の分かれ目となりそうです。

(ポニーキャニオン)
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ジョン・アミエル関連作
(ジャック・サマースビー、ザ・コア)
シガニー・ウィーバー関連作
(エイリアン、穴 Holes)
ホリー・ハンター関連作
(ピアノ・レッスン、彼女を見ればわかること)

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 本作でも重厚な演技を見せている二人。シガニー・ウィーバーはSFホラー「エイリアン」、ホリー・ハンターは異色文芸作「ピアノ・レッスン」で名を上げました。本作では出番は少ないのですが、名脇役、ウィル・パットンにも注目してみたいところ。ホリー・ハンターをひそかに愛する刑事役を好演しています。

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