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氷の微笑Basic Instinct(1992年/アメリカ/128分)
cinema review ![]() STORY
サンフランシスコ。元ロックスター、ボズが自宅のベッドの上で惨殺。居間には凶器のアイスピック。ベッドには大量の精液。コカインも発見。ほどなく、最後に一緒にいた女・キャサリン・トラメルが間もなく浮上。殺人課の刑事、ニックとガスが聞き込みに向かうことになります。
が、自宅にいたのはキャサリンの女の恋人のロキシー。居場所を教えられ、別荘のビーチハウスでキャサリンに会うと、ボズも恋人であったことを認めますが平然とした様子。ほどなく、殺害の状況がキャサリンの書いた小説と同じ内容であることが判明。キャサリンを尋問することに。しかし、キャサリンは関与を否定。動ずることなく捜査員たちを煙に巻きますが、ニックはキャサリンを犯人だと確信するようになります。 一方、ニックには誤って観光客を撃ち殺してしまった過去があり、いまだに内務調査部の看視を受け、特にニールセンとは犬猿の仲。さらにはカウンセリングを受けさせられている状況。が、カウンセラーのベスとは恋仲。ある時、キャサリンを訪れると、そこにニックの起こした事件の切抜きが。キャサリンは、今度は、危ない女に恋をして殺される刑事の話を書くのだと言い放ち、ニックを誘惑します。 そんな中、過去、キャサリンの周辺で次々と人が死んでいることが明らかになり、疑惑は深まっていきます。一方、ニックの個人情報がキャサリンに漏洩。それがニールセンからもれたと思い込んだニックはつかみかかりますが、逆に休職処分を受けてしまいます。しかしその夜、ニールセンが射殺。ニックに殺人の嫌疑がかかるのでしたが ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
「ロボコップ」、「トータルリコール」から一転スタイリッシュなサスペンスとなった本作。ポール・バーホーベンの思い切った描写がまたも頭に乗り大ヒットしました。「氷の微笑」は本作のイメージを象徴した見事な邦題ですが、原題 "Basic Instinct"(基本本能)は本質を直接的に暗示したタイトル。その意味は一体何なのか。ストーリーがすすむにつれ、戦慄さえ覚えるその真の意味が浮き彫りにされていきます。
物語は本作を象徴するように激しいセックスシーンから始まります。が、すぐに男はアイスピックの餌食に。たちまちにしてショッキングなシーンへと変貌してしまいます。ほどなく刑事ニック(マイケル・ダグラス)が登場。一方、男の恋人キャサリン(シャロン・ストーン)が容疑者として浮上。しかも殺害方法が彼女の小説と同じ。ニックはキャサリンを犯人とにらみますが、キャサリンは捜査陣を翻弄。ニックも誘惑され、容疑者にもかかわらず寝てしまうことになるのです。 他の作品では単なる客寄せで終わることの多い官能シーンですが、本作では、セックスシーンこそが最も緊迫したシーン。事件の核心となります。犯人は誰なのか。殺人と隣り合わせのセックスが緊張感たっぷりに描かれています。さらに、キャサリンの術中にはまっていくニックの描きようが実に鮮やかであることにも気付きます。やめていたタバコや酒。キャサリンが何気なく与えるヒントにニックはことごとく食いつき、いいように操られていきます。そしてついには唯一の親友ガス(ジョージ・ズンザ)を殺され、さらに献身的な恋人ベス(ジーン・トリプルホーン)を犯人と思い込み、みずからの手で射殺してしまうわけです。 物語は常に、キャサリンの悪魔的な言動とニックの破綻した人格にポイントが置かれています。日常的に殺人を繰り返してきたキャサリン。麻薬、酒、激昂。道徳観が希薄な反面野性の本能のままに生きているような男ニック。見る者の感情移入を拒むほどの嫌悪感がこの二人に向けられます。異色サスペンスたる所以が、二人の異常な人物像にあるのではないでしょうか。 128分とやや長めのサスペンス。見る側の集中力がどこまで維持できたかが評価の分かれ目になりそうです。一旦途切れると、ニックとキャサリンのやり取りが空々しく、あるいはセックスシーンに緩慢さを感じてしまうのでしょう。救いのないストーリーも、おもしろさと引き換えにどこまで許容できるものか。その点で個人的には評価を下げたのですが、いずれにせよ感覚的な肌合いが求められる作品と言えそうです。 |
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悪女を演じることの多いシャロン・ストーン。「悪魔のような女」(1996)もそのひとつ。大ヒットしたフランス映画のリメイクで、共演はイザベル・アジャーニ。三角関係をめぐる静かなサスペンス。恐怖要素もあってスリリングな雰囲気たっぷりの作品です。
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