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戦略大作戦Kelly's Heroes(1970年/アメリカ/144分)
cinema review ![]() STORY
ノルマンディ上陸後のフランス。ケリーが敵中からドイツ軍情報部の大佐を捕虜にして連れてきます。持ち物から見つけたのは何かの運送指令書。さらにかばんに入っていたのは金の延べ棒。ケリーは大佐を酔わせて14000本の延べ棒のありかを白状させます。が、そこは40キロ先の敵陣。しかもタイガー戦車三台が守る銀行の中。
折しもヨットに夢中でやる気のない上官メイトランド大尉がパリに出張。隊員たちは帰るまで休暇となります。ケリーは砲兵隊や調達屋のクラップ、破天荒な戦車長のオッドボール、さらには小隊全員を巻き込んで金強奪の準備を整えます。ただ一人反対した軍曹のビッグ・ジョーも皆の説得についに折れ、その日の夜中に進軍を始めます。 が、ドイツ軍の反撃も激しく、途中車両を失い、徒歩で向かうことに。その頃、オッドボールは渡る橋がなく川の手前で立ち往生。仕方なく分け前をちらつかせて工兵隊を呼ぶことに。一方、ナンシー手前でこう着していらいらしていた司令部のコルト将軍。知らぬ間に何者かが敵陣深く進んでいると聞いて大喜び。全軍に召集をかけて進撃を命じます。 やがて町に到着したケリーたち。前にはドイツの守備隊、後ろからは味方の凱旋部隊が迫る中、金の延べ棒が眠る銀行へと向かうのでしたが ・・・。 ・・・ ![]() COMMENT
ハットン監督は前作も戦争アクション大作「荒鷲の要塞」(1968)を監督しています。当時主演だったリチャード・バートンの脇にいたのがクリント・イーストウッド。今回はそのイーストウッドを主演に据え、さらに娯楽性を高めています。色調も明るくなって痛快さも倍増。何よりコミカルなモチーフを多用した遊び心が華を添えます。が、前作同様の長丁場。何よりモチーフ内での緩慢な展開は解消されず、おもしろいストーリーにもかかわらず、物語の足を引っ張っぱる結果なっているのはちょっと惜しいところ。
冒頭、いきなりケリーがドイツ軍の陣中から脱出する派手なシーンから始まります。が、重要なのは横にいるドイツ軍将校。やがてケリー(クリント・イーストウッド)はこの捕虜から金の延べ棒の存在を聞きだして横取りを企みます。その金額は1600万ドルといいますから、今で言えば500億円くらいでしょうか。それはともかく、ここで捕虜は都合よく死んでしまい、さらにはやる気のない上官のおかげで部隊そろってこれも都合よく休暇に入ります。が、シリアスさがないだけにあまり気にはなりません。むしろ荒唐無稽さを楽しむようなつくりと言えるでしょう。 一方でケリーたちの進撃に驚いたのは司令部のコルト将軍。他の士官たちは誰も命令した覚えがないのに、前線が上がっているのです。ケリーたちはもちろん金ほしさに必死に進んでいるだけなのですから、この上官たちが部下を叱咤激励する姿が何とも滑稽に映ります。 娯楽作品に徹したせいかどうか、登場人物のキャラクターが実に多彩。配役自体もテリー・サバラスやドナルド・サザーランドなど個性派ばかり。が、実は一番おいしいところを最後に持っていったのは、ドイツ軍の戦車長(カール・オットー・アルバーティ)だったりします。このあたりの茶目っ気は小気味良さを覚えます。 今では流行らなくなった戦争娯楽映画ではありますが、戦争映画臭はさほどありません。コミカルな娯楽アクションとして気軽に見ておもしろさを感じることができるのではないでしょうか。願わくばもう少しコンパクトに収めてくれていたら、という思いも。「荒鷲の要塞」もそうでしたが、中だるみ的なシーンもあり、二時間半はかなり長く感じてしまいます。まあ、何せ1970年の制作。今の娯楽映画のようなテンポを期待するのはいけないかもしれません。 |
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ハットン監督はこの前にも戦争大作「荒鷲の要塞」(1968)を撮っています。こちらの主役はリチャード・バートン。派手なアクションシーンは迫力十分。が、本作のようにコミカルではなく、前半はサスペンス色が濃厚。私観ですがデキは本作のほうが上かもしれません。
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